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エンジンについて

FJのエンジンは、他モデルからの流用や共用ではなく専用の新設計エンジンが搭載されています。
FJ以前にXS1100という大型マシンを開発していたヤマハでしたが、XS1100のエンジンは3気筒DOHCのGX750のエンジンを元に1気筒足した感じの4気筒エンジンで、FJにそのまま採用するには設計の古さは否めませんでした。
世界最速という目標を達し、ヤマハのフラッグシップにふさわしい性能を具現化するには、既存のエンジンの見直しや改良ではダメだと判断して新たにFJ用エンジンを生み出す必要があったのだと思います
最高のモノを造るために安易な妥協はしなかった開発陣の意気込みが感じられる部分でもあります。

1997 FJ1200 TXのエンジン部

1992 FJ1200A 3XW のエンジン部

スリムさを主眼においていたヤマハのデザインポリシーは、このFJのエンジンにも現れていて、排気量のわりには非常にコンパクトにできあがっています。
それまでに培った様々なエンジン設計技術がFJにも受け継がれ発展を遂げていて、当時のヤマハ4サイクル空冷4気筒エンジンのひとつの完成型でしょう。

開発当初は水冷化のプランもあったようですが、目標とする性能を達成できたため、あえて重量増となる水冷化はされなかったようです。
1100用と1200用では、シリンダー径(ボア)が違うのみで、基本的には同じエンジンです。

1986年、シリンダー径を広げ、排気量を1200ccにアップ、馬力も1100の125psから130psへ高められ、1991年には、自主規制で馬力を抑えた国内モデルが販売されましたが、エンジン自体は輸出モデルと同一であり、主に吸気系の流量制限によるディチューンが施されています。
馬力を落としているので、さすがにトップスピードや高速域での加速には違いは出るものの、常用実用速度域でのトルク、パワー不足などは感じないでしょう。

空冷並列4気筒、DOHC、カム直打式4バルブ、背面配置のジェネレーターなど、FJのエンジンの基本的な構成は、1981年登場のXJ750Eのエンジンがルーツで、カム直打式のアウターシムバルブ駆動方式はXJ以前の空冷3気筒マシンGX750で初採用されていて、カムシャフトを外さなくとも、バルブクリアランスの調整ができ、ロッカーアームが無いので、部品点数減による軽量化、コンパクト化に役立っている設計である。
すでに完成度の高かったXJ750Eの空冷4気筒エンジンを元に新たにFJ用の新型エンジンが開発され、目新しい技術的冒険はせず、何よりも信頼性に重きをおいたのがFJのエンジンといえるでしょう。
非常にオーソドックスな造りですが、後にXJR1200に採用され、XJR1300へと発展していったことでも完成度の高さがうかがえます。
20年前に生まれたエンジンが現在も生産が続いているのですから。

ちなみに、FJエンジンのルーツとなったXJ750のエンジンも、その後ディバージョンに搭載されて発展していくことになります。


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